災害時に慌てないために! ポータブル電源を持って出かけてみよう!
2022/02/19作成
日本では、地震、巨大台風、警報級豪雨・豪雪などの自然災害の件数が年々増えています。
そういう万が一の時のためとしてポータブル電源を購入された方、たくさんいらっしゃるかと思います。ただ、そんな“いざ”というときに、初めて使うと想定外のことが多々ありそうです。また、せっかく購入したポータブル電源が、そんな時だけというのはもったいないですね。バッテリー状態の確認も含めて、アウトドアでも活用してみてはいかがでしょうか?
いざという時のためにも、普段から使い方に慣れておこう
いざという時のために購入したポータブル電源。押入れの中にしまいこんでいる方もいらっしゃるかと思います。“ポータブル電源あるある”ではないですが、いざというときに十分充電されていないなんて、笑えないですよね。
そこでおすすめするのが、月に1度、ポータブル電源をもって、家族や仲間とアウトドア出かけてみませんか?
そうすることで、充電状況の確認ができるのはもちろん、どんな製品がどれくらいの時間使えるかを体感することができ、いざというときに慌てることがなくなります。
ポータブル電源は、使いたい電気製品に合わせて選ぼう
ポータブル電源ビギナーさんがアウトドアで電気製品を動かすとき、これって使えるのかな?というのが気になりますよね。
ポータブル電源の謳い文句で「ポータブル電源があれば、お部屋の電気製品が外でつかえます~」ありますよね。これってホントのことでもあり、ホントではないことでもあるのです。
どういうことかというと・・・
ポータブル電源の仕様には『定格出力(インバーター容量)』と『バッテリー容量』という2つの項目があります。
定格出力というのは、ポータブル電源で使うことができる電気製品の消費電力になります。
例えばこちらの蛍光灯スタンドの消費電力12W、
電気ケトルの消費電力1200Wです。
定格出力が500Wのポータブル電源だと、蛍光灯スタンドは使うことができますが(消費で電力12W<定格出力500W)、電気ケトルは使うことができません(消費電力1200W>定格出力500W)。
一方、定格出力が2000Wのポータブル電源なら問題なくOKです。
また、バッテリー容量というのは、その言葉の通り電気をためておくことができる量になります。
これは、アウトドアで使いたい電気製品の定格出力に、使いたい時間を掛け算すれば、わかります。
例えば先程の定格出力12W蛍光灯を10時間使いたいとすると必要なバッテリー容量は12W×10h=120Whとなります。逆にいうとバッテリー容量が450Whのポータブル電源ならば、この蛍光灯であれば約37.5時間(450Wh÷12W=37.5h)連続して使うことができます。ただ、これは計算上の結果であり、現実では色々なロスがあるため(効率と呼ばれています)、実際に使用可能な時間は計算値よりも短くなります。
自分が普段使っている電気製品はどれくらい使えるかどうかを事前にアウトドアライフで体感しておくとで、万が一の災害時にも慌てること無く、落ち着いた行動をとることができます。なお、一部のポータブル電源では液晶表示であとどれくらいの時間使えるかどうか表示してくれる製品もあります。これならば、更に安心できますね。
主な電気製品の消費電力は概ね以下の感じです(機器により異なりますが)。
電気製品 | 消費電力(目安) |
電気スタンド | 10~30W |
扇風機 | 10~50W |
電気毛布 | 50~80W |
ノートパソコン | 50~100W |
ホットカーペット | 500~800W |
電気ストーブ | 600~1200W |
ドライヤー | 600~1200W |
電気ケトル | 900~1200W |
電子レンジ | 1000~1500W |
自分が災害時やアウトドアでどんな電気製品をどのくらいの時間使いたいかで、どれくらいのバッテリー容量が必要かを把握しておくことが大切です。重量・サイズ・コストなどが関わってくるため、『大は小を兼ねる』という考えだけで商品を選択すると、痛い思いをすることがあります。
災害がメインであれば、たくさんの電気を使うことができる1500Wh以上、アウトドアがメインであれば持ち運び性が優れる500Wh程度の製品がおすすめです。
長期の場合に備えてソーラーパネルがあると更に安心
災害時の避難は1日だけで終わらない場合もあります。何日もポータブル電源を使用すると、バッテリーの残量がだんだんと減ってしまいます。そんなときにソーラーパネルがあれば、太陽光を利用してポータブル電源を充電することができるので安心感がグ~ンとアップします。
ソーラーパネルは陽射しの当たり方や強さ、季節・時間によって充電速度に大きな差がでてきます。これも事前にアウトドアで体験しておくことで、災害時に『このぐらいの天気であればどれくらい充電できる』と慌てることがなくなりますね。
せっかく購入したポータブル電源。災害時だけのためにしまっておくのではなく、日常で使用すれば楽しい生活が待っているはずです。